
File no.6 株式会社ブロードリーフ
『セーフくん』導入により、コンプライアンスの意識改革を推進し、アルコールチェック業務の実効性を確保
【導入先】 (ホームページ https://www.broadleaf.co.jp/)
株式会社ブロードリーフ
【業種】
IT・情報通信
【企業概要】
東京証券取引所プライム市場上場(3673)
自動車業界のカーアフターマーケット領域にてトップシェアを誇る企業。
独自開発のIT基盤「Broadleaf Cloud Platform(BCP)」を起点に、SaaS(Software as a Service)やマーケットプレイスなどの企業向けクラウドサービスを展開。これらのクラウドサービスは、経営環境の変化をビジネスチャンスへと導くITソリューションとして活用されている。
道路交通法改正に伴う白ナンバー車のアルコールチェック義務化に対応するため、「セーフくん」をブロードリーフグループ全体に導入。従来(義務化前)は、スタンドアローンのシステムを利用していたが、アルコールチェック業務の実態把握と実効性の確保に課題があった。安全運転管理者側とドライバー側とで異なる二側面の実効性を確保するために、必要な機能追加を随時行い、全社的なコンプライアンス遵守の意識改革を推進することができた。
【導入製品・サービス名】
セーフくん
- 初回提案
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2023/08
- 受注
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2023/10
- 運用開始
-
2024/01
- OCR機能追加
-
2024/03

導入前の課題
-業務内容と現在の体制について教えていただけますか?
奥様:総務部と営業企画でSalesforceの管理運用側面を整理して展開し、実務面は安全運転管理者とドライバーが行っています。基本的に営業マンには一人一台車両を貸与しており、コーポレート系の人や出張先で使う場合はレンタカーを使用する運用にしています。安全運転管理者については、車両が1台でも拠点にあれば設置しているので、法令の定めよりも拡大した運用です。
-セーフくん導入前の課題やお困り事についてお話を聞かせてください。
奥様:法令を遵守するにあたり、何かしらのシステム化をする必要あると思っていました。
システム化に当たっての最大の課題は、『実効性の確保』です。
経費精算や稟議承認など項目に応じてシステムが異なると、使う側にとって煩雑になり、実効性の確保が難しくなります。
また、アルコールチェックのために新たなシステムを導入するのも、粒度としては細かすぎると思っていたので、既存システムと親和性のあるものを探していました。
-今回はセーフくんサービスページからお問い合わせをいただいた形でしたが、セーフくんに興味を持った理由を教えてください。
奥様:やはりSalesforceとの親和性ですね。弊社ではSalesforceを営業活動や勤怠システムですでに使っていました。勤怠とアルコールチェックを別のシステムで実施するより、Salesforce上で勤怠実績とアルコールチェックの紐づけをできた方が良いのではないかというところで興味を持ちました。
-数あるアルコールチェック管理サービスの中から、セーフくんに決めた理由を教えてください。
奥様:他社と比較して、検知器の入れ替えの簡便さやメンテナンスの手厚さがあると思いました。会社によっては、古い端末を送ってくれたら新しい検知器に交換するというようなところもあって、入替のオペレーション上でもセーフくんに優位性がありましたね。
実は、一番最初の段階ではセーフくんの機能が弊社のニーズに100%合致していなかったんです。ですが、契約前までの対応を見ていて、弊社のやりたいことを理解し、非常にスピード感を持って形にしてくれていることが分かったので、信頼し、機能実装も含めてやっていただけるだろうなというところで契約に踏み切りました。
-ブロードリーフ様はセーフくんの最初のお客様でした。他社での実績がないサービスのため、ネガティブな意見などは出なかったのでしょうか?
奥様:かなり柔軟に対応していただけたので、そこまで出なかったと思います。一例として、弊社では直行直帰する場面がよくあるのですが、アルコールチェックをした時の位置情報で自宅の所在地が分かってしまうのはプライバシーの観点で困るという意見が出たときに、すぐに非表示にする設定をかけてもらいました。こういった動きが早く、ネガティブなことが積もる前にどんどん解消してくれたことも評価しています。また、セールスフォースパートナーとして唯一のサービスですので、安心感があったことも覚えています。
導入までの道のり
-導入の前準備では何が大変だったのでしょうか?
奥様:まずは、法的な側面での認知です。アルコールチェックの法律上で求められることを正確に社内に伝えなければなりません。例えば、通勤で使うときは不要で、業務で使うときは必要などですね。
もう一つが実効性を確保させることです。承認をする安全運転管理者と、実際に検知をするドライバーの二側面での実効性を確保しなければいけません。それぞれアプローチ方法が全く異なるので、両者の実効性を確保するのが大変でしたね。
導入後の効果や伴走支援
-導入効果を感じられた部分はありますか?
奥様:弊社では、最上級役職者が参加するリスクコンプライアンス会議にて、アルコールチェック承認率のモニタリングをしていました。セーフくん導入後の2月報告では承認率92%。これでも十分高いとは思うのですが、弊社では100%を目指していました。社内での実効性を確保するために、「こういうシステムにできませんか?」「承認をこういう風にできませんか?」「レポートをこういう風に出せませんか?」「未実施者に対してアラートを出せませんか?」など、機能修正・追加のやり取りをさせていただく中で、翌3月の報告では99.1%、4月には99.8%と伸びました。
ここまでくると、実施率が低い人たちが絞られてきます。彼らに、承認率を100%にすることの意義、特に自動車業界のカーアフターマーケットでトップシェアを取っている当社のポジションを考えたときに100%にこだわらなければいけないんだ!という話を直接しました。
そして5月には晴れて100%を達成。コンプライアンス遵守には、作業時間やコスト、売上というところでは推し量れない重要性があると思うんですよね。社員教育の部分も含めて、全社的なコンプライアンス意識の向上ができたところが最大の導入効果だったと思います。
-ちなみに、アルコールチェックが漏れてしまう理由にはどういったものがあったのでしょうか?
奥様:先述しましたが、営業は直行直帰スタイルです。直帰で最後のお客様が終わって出たときに、勤怠上の退勤を行うので、多分そこでスイッチが切れてしまうのではないかと思います。そこから数十分かけて家に帰った時に、疲れたから家でゆっくり休もうとなる。これがアルコールチェックが漏れてしまう一番のところなのではないかと思います。
-この意識を変えていくということは難しいですよね。そう考えると92%から100%までいったのは並々ならぬ努力の形ですね。では、実際に使用されている営業の方からのセーフくんの評判はいかがでしょうか?
奥様:どのシステムでも共通していることなのですが、良い評価っていうのは基本上がってこないんですよね。上がってくるのは不具合があった時ぐらいでして。ただ、セーフくんに関しては、使いづらいや壊れたなどの話は聞いたことがないので、とてもポジティブに受け入れられていると思います。
-導入後に分かった予想外のメリットはありますか?
奥様:「こういう設計ですよね」というような形で一緒に対話をしながら、進行していったので、良い意味でギャップがほとんどありませんでした。しいて言えば、管理部門としてはこれまでSalesforce自体に触れることがなかったんですね。それがデータを組み合わせて色々なレポートを作れることを理解し、従業員自身が各自触れるようになりました。これを応用したらもっと違う質のアウトプットを出せるんじゃないかなという期待感を持っています。
-当社の伴走支援について印象深いエピソードはありますか?
奥様:先ほど、契約に踏み切った時点では100%合致していなかったということを話しましたが、要望に対して柔軟にスピーディーに対応いただいたことが印象に残っています。例えば、OCR機能の読み取りなどを要望として出させていただいたことについては、ローンチ後に実装していただきました。また、契約後にメンテナンスがおざなりになりがちな他社パートナー企業がいる中で、きちんと期限を切って、対話しながら実装していくことができました。強い信頼関係を築きながら一緒にお仕事をしているなと思えたので、「契約がゴールではなく、ある意味スタート」という印象を強く抱きました。
開発担当:開発目線では気づかないようなお客様の声をいただくことで、セーフくん自体が徐々に徐々に良くなっていったなという実感があります。おかげさまでセーフくんが伸びたという所感があるので、ご要望をいただけたのがありがたかったです。
奥様:一括承認ボタンなどの細かいところですよね。細かいところですが、先述した実効性を確保するためには非常に重要な機能でした。
開発担当:実際に使用される方の声に勝るものはないと思っています。ボタン一つにしてもどこに配置すると使いやすいなど、内々だと視野が狭くなりがちなので助かりました。
奥様:一緒にセーフくんを育てていったみたいな感じですよね。そのような役割を担えていたのであれば、当社も嬉しく思います。
導入効果
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アルコールチェックの実効性を確保し教育指導を行った結果、承認率が改善。従業員全体のコンプライアンス遵守への意識が強くなった
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別々のシステムで行っていたアルコールチェックと勤怠がSalesforce上でできるようになり、業務効率が改善した
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Salesforceのレポートを触れるようになり、より有効活用できるようになった
今後、セーフくんに期待すること
ニーズに対する柔軟性とスピーディーな対応を引き続き期待しています。
今後、時代や法規制、会社の方針が変わった時に、色々な課題が出てくると思うんですね。その際に、セーフくんはどう変化していくべきなのかについて情報交換しながら、一緒に育てていきたいです。

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