File no.5 丸紅ネットワークソリューションズ株式会社
Salesforceで基幹システム(OSS/BSS)をリプレイス、営業効率化と顧客満足度向上を実現
【導入先】 (ホームページ https://www.marubeni-network.com/) (ホームページ https://www.marubeni-idigio.com/)
丸紅ネットワークソリューションズ株式会社
【業種】
IT・情報通信
【企業概要】
丸紅ネットワークソリューションズ株式会社は、丸紅I-DIGIOグループ(※)に属し、ネットワーク、モバイル、セキュリティ、クラウドに関する深い知見と長年の経験を活かして、以下の領域においてお客様のビジネスを支える最適なICT基盤ソリューションを提供している。
・お客様のネットワーク環境を効率化する「ネットワークアウトソーシングサービス(NOS)」
・フルMVNO事業者としてお客様に最適なモバイル通信を提供する「モバイルソリューション」
・24時間365日の監視体制でお客様のICT環境を安定的に運用する「運用サービス」
・先端技術を活用した「映像監視AI・IoTソリューション」
※丸紅I-DIGIOグループ
丸紅情報システムズ、丸紅ITソリューションズ、丸紅ネットワークソリューションズ、イーツの4社によるICT事業グループ。ITライフサイクルに最適なソリューションとサービスを提供。
【事例要約】
フルMVNO事業者として無線通信サービスを主に取り扱うモバイルソリューション事業本部をご支援。それまで活用していたOSS(運用サポートシステム)とBSS(ビジネスサポートシステム)の老朽化に伴い、SalesforceをベースにOSS/BSSの再構築を行った。Salesforceの導入により、SIMの在庫管理などの機能の踏襲の他、SFA、CRMの機能も利用することが可能になった。また、蓄積されたデータの活用により、多角的な視点で情報分析ができるようになった。
他にも営業担当者が直接Salesforceに情報を入力することで記入漏れがなくなり、確認作業が大幅に減ったため、業務効率が向上した。お客様専用マイページの情報拡充により問い合わせ件数が減少。一部のお客様においては、請求書もマイページで提供開始したことにより、請求書送付の手間や費用、用紙の使用量を削減できた。
【導入製品・サービス名】
Salesforce(Service Cloud, Experience Cloud), Heroku, AWS
- 要件定義
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2021/06〜2021/9
- OSS/BSS(Salesforce)の構築
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2021/10〜2022/04
- 追加構築/受入テスト
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2022/04〜2023/06
- 本番リリース
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2023/06
- データ移行
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2023/06〜2023/12
- 保守開始
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2023/06〜
導入前の課題
ーシステム導入までの課題やお困り事についてお話を聞かせてください。
石垣様:私の所属しているモバイルソリューション事業本部では、フルMVNO事業者として無線通信サービスやそれに伴う各種ソリューションの提供を行っております。
事業を行う上でOSS/BSSは、必要不可欠なシステムで、それぞれ異なる役割を果たします。OSSは、通信事業者が電気通信ネットワークの監視、分析、管理を支援するために設計されており、ネットワークインフラと、ネットワークの制御に使用されるソフトウェアで構成されています。主に、エンジニアや開発者などの技術職が使用しています。一方、BSSは、お客様に関するすべてのアクティビティ(請求、注文、収益、顧客情報等)を管理することができ、ワークフローの簡素化など業務の効率化が図れます。
SIMの在庫管理や日常的な業務などで旧OSS/BSSを利用しておりましたが、保守サポート期限が切れてしまうこと、現在の業務内容に対応しきれなくなくなってきた部分が多くなってきたということもあり、OSS/BSSのリプレイスを決断しました。特に管理対象のSIM数が増えたことにより、SIMの管理番号を旧OSS/BSSに入力するとシステム全体のパフォーマンスが落ちてしまう問題が発生していたため、その問題には早急に対応する必要がありました。
ーOSS/BSSのリプレイスにあたり、Salesforceに決めた理由を教えてください。
石垣様:旧OSS/BSSでは、SFA(営業支援システム)がなく売上や営業活動の動向の把握が同システムで出来なかった部分もあり、新システムへ移行するのであれば、SFAは入れたいと考えておりました。また弊社のお客様に閲覧いただいているマイページも、もっと内容を充実させて、顧客満足度を上げたいという狙いもありました。上記のニーズを満たしつつ、今後も機能を追加・拡張することを考えると、拡張性が柔軟なSalesforceがふさわしいと考え、選択しました。
導入までの道のり
ーリプレイスの前準備では何が大変だったのでしょうか?
石垣様:今回のOSS/BSSのリプレイスにあたり、情報をできるだけSalesforceに集約したいと考えておりました。そのため新OSS/BSSに何が必要で何が不必要か、またどういったことがしたいのかを、時間をかけて徹底的に議論し、業務フローも見直す運びになりました。単にシステムのリプレイスをしたというよりも、業務改革といったほうが近いかもしれません。要件定義の際には、IT FORCEさんにもたくさんご協力をいただきました。
OSS/BSSというのは、通信会社しか使わないような特殊な業務システムです。そのため、開発できる会社はそう多くないと思います。また、今回は開発だけではなくモバイルコアと連携する必要もありました。コアネットワークは専門性も高く、なかなか情報がインターネット等でも出てこないことも多いです。そのため体当たりで進めていくような作業もありましたが、IT FORCEさんには柔軟にご対応いただき、辛抱強く何度もチャレンジしていただきました。質問しても回答が驚くほど早く、また要望に対して、こうしたらもっと早く、良くできますよというご提案をいただきながら、共同で進めていくことができたと思います。
運用後の伴走支援
ー運用後に導入効果を感じられた部分はありますか?
石垣様:OSS/BSSをSalesforceに置き換え、性能をあげることで、最大の課題であったSIM管理問題も解消でき、営業活動も滞りなくできるようになりました。
SFAに至っては、売上や商談情報、見込み客をすぐに確認できるという部分も大きいですが、販売したSIMがどのような使い方をされているか、またそれに伴う利益率がどれくらいかなど、多角的な視点から分析ができるようになり、事業分析に大いに役立っております。
日常業務の観点では、従来は営業担当者が注文書を別のフォーマットから紙で出力し、それをオペレーション部が反映していたのですが、記入漏れがあると、オペレーション部が営業担当者に都度、確認をしにいかなくてはならない手間が発生していました。しかし、現在は営業担当者がSalesforceに直接入力することで、記入漏れがなくなり、確認作業が大幅に減り、業務効率が向上しました。
お客様専用マイページも、情報量を増やすことで、お問い合わせ件数が減少し、また一部のお客様にはマイページで請求書を確認していただくことで、発送の手間や費用、用紙の削減につながりました。現在、マイページの開設は約500社のお客様へ展開しており、労力の削減効果は大きいと感じております。
ー導入後、当社の伴走支援についてはいかがでしたか?
石垣様:Salesforceへのシステム移行にあわせて業務フローを見直したこともあり、運用開始直後は、ユーザーがSalesforceへ誤入力してしまい不具合が発生してしまった時もありましたが、状況にあわせて臨機応変にご対応いただいております。対応の速さには本当に助かっており、IT FORCEさんでなければ、こんなに親身にご対応いただけてないのではないでしょうか。
現在では、旧OSS/BSSから新OSS/BSS(Salesforce)に完全に切り替えたため、モバイルソリューション事業本部では、毎日Salesforceを活用しています。これからもまた必要があれば、機能改修などをして、そのときの業務形態にあわせて活用をしていきたいと思います。
導入効果
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売上や商談情報、見込み客などをSalesforce上で確認できるようになり、営業に関する情報を多角的に分析することが可能になった。
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営業担当者が直接Salesforceに情報を入力することで、紙面でのやりとりで発生していた記入漏れや手戻りが少なくなり、業務効率が向上した。
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お客様専用マイページの情報拡充により、お問い合わせ件数が減少した。また一部のお客様においては、請求書もマイページにPDFファイルを掲載できることで、請求書送付の手間や費用、用紙の使用量なども削減できた。
今後のシステム展開について
今後も、Salesforceの拡張性を活かして、機能改修をしていきたいと考えております。特にお客様に直接関わるマイページを充実させて、顧客満足度向上に努めていきたいと考えております。またIoTやAIを提供する事業部門へも、必要に応じてSalesforceの利用を拡大していければと思います。今後もIT FORCEさんのご支援に期待しております。
OTHER PROJECT
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File no.4 大阪府様
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File no.3 東京建物株式会社様