File no.3 東京建物株式会社様
Salesforce導入により、インフラ保守にかかる労力を大きく削減。特殊なプロジェクトや今後の制度改正などにも柔軟な対応が可能に。
業種:1896年創業の日本で最も歴史ある総合不動産会社。「ビル事業」と「住宅事業」を主軸に事業を展開し、「不動産流通事業」、「駐車場事業」、「リゾート事業」や「海外事業」など幅広い分野を手がける。
住宅分譲事業においてSalesforce導入前は、業界特化型のSFA・CRMのパッケージシステムを自社向けにカスタマイズして利用していたが、サーバーOSやミドルウェアのサポート切れの問題、システムのバージョンアップに大きな労力がかかるなどの課題が発生していた。基幹システムをSalesforceに置き換えたことでインフラ保守における対応工数を大きく削減することができた。また、Salesforceの拡張性により、特殊なプロジェクトや今後の制度改正などにも柔軟に対応することが可能となった。
他にもSalesforceに集約されたデータを組み合わせたデータ活用や分析がユーザの手の届く所となり、レポート機能などを積極活用する光景も見られるようになった。
- Salesforceテスト導入、予定管理機能を先行開発
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2020/10〜2021/6
- 営業支援・顧客管理機能を開発(2023年1月より稼働開始)
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2021/07〜2022/12
- 契約管理機能を追加開発予定
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2023/1〜
導入前の課題
ーシステム導入までの課題やお困り事についてお話を聞かせてくださいー
住宅事業本部の基幹業務システムは、商品である分譲マンションプロジェクトごとにお客様に対する営業活動を記録したり、当社が運営する会員組織のお客様情報を管理したりというSFA・CRMの機能を担っています。
これまではマンション分譲というビジネススキームに寄り添ったパッケージシステムを導入し、大幅にカスタマイズをしながら利用しておりました。
稼働から年数も経ち、ユーザの慣れ・使いやすさという点にはあまり課題を感じていなかったものの、サーバーOSやミドルウェアのサポート切れ・バージョンアップに大きな労力がかかったり、メールサーバーの不具合解消に苦戦したりしていました。私たち担当者やグループ会社にはインフラ保守のノウハウが乏しく、システムベンダーのリソースに頼る体制にリスクを感じていました。また営業活動の電子化やデータ活用といったいわゆるDXが進むにつれて、カスタマイズによる対応にも限界があり、より機能拡張性を高めていくことも必要だと考えました。
ーなぜSalesforceを基幹システムとして採用したのでしょうか。ー
刷新にあたっては、業務上でのシステム利用の課題抽出やシステム構成の可視化を進めていきながら課題解決に向けたロードマップの策定などを行っていきました。その中でSaaSの活用により、インフラ保守に関する課題が解消でき、また多数の連携済みアプリケーションが存在して拡張性が高いと言われるSalesforceをベースとした基幹システムを導入するという選択肢が浮上しました。
ただ、それまではマンション分譲事業に特化したシステムを使ってきており、今後のシステムでは過度なカスタマイズは前提としたくないという思いもあるなか、汎用的な製品であるSalesforceがその要件を満たせるのか不安もありました。そのような状況下でIT FORCEさんと出会い、豊富な実績をもとにアドバイスをいただくこととなりました。
導入までの道のり
ーシステム構築中のやりとりについてはいかがでしたでしょうか。ー
当社のシステム運用についてキャッチアップしていただきながら、まずはPoCを実施できる状態まで非常に短期間で構築いただきました。机上で要件を協議するだけの進め方に比べ、導入判断がしやすくなったと感じています。また、業界特有の単語や資料も比較的スムーズにキャッチアップしていただき、助かりました。導入方針を決めてから両社で要件定義を進めていきましたが、当社としては、やはり実物を見ながらでないと詳細要件が詰め切れない部分もあり、当初予定より前倒して実際の設計・構築をお願いすることになりました。しかし、開発後の稼働準備期間を長くとれたことは、今となっては非常によかったと思っています。
稼働時期が近付くにつれて慌ただしい雰囲気になっていく中でも、既存システムからのデータ移行などを根気強く何度もトライアンドエラーに協力いただきました。課題チケットの件数がそれを物語っていると思います。課題管理票でのやり取りにも、いつも迅速なレスポンスを返してくださり、お互いの課題を確認しながら進めることができました。結果として、基幹システムのリプレイスにしては短期間のプロジェクトだと想定していましたが、無事に予定通り稼働させることができ、大変感謝しております。
運用後の伴走支援
ー運用後の伴走支援について感想をお聞かせください。
開発完了後も手戻りとなってしまう部分もあったにもかかわらず、運用方針に沿って柔軟な仕様変更等の対応をしていただきました。想定していなかった課題点に関する提案も多くしていただけた認識です。一見、Salesforceの標準機能では実現できず、開発が必要かどうか判断に迷う時も、過度なカスタマイズはしないという前提を理解してくださっていたと思います。おかげでSalesforceの標準機能とカスタマイズの最適なバランスがとれたシステムにすることができました。本稼働してからは、当社の営業日や繁忙期にあわせて体制を敷いてくださったり、不具合対応や改修要望にも迅速に対応してくださる点が助かっています。
導入効果
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Salesforceにシステムを置き換えることで、サーバーOSやミドルウェアのサポート切れ、システムのバージョンアップに労力がかかっていた等の問題が解決し、インフラ保守における対応工数を大きく削減することができた。
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Salesforceの直感的なUIで使いやすさを実感するとともに、業務に必要な自由なデータ活用ができるようになり、ユーザー自身でレポート機能などを積極活用できるようになった。
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Salesforceの高い拡張性により、特殊なプロジェクトや今後の制度改正などにも柔軟な対応が可能になった。 また、他部署の業務をSalesforceに追加拡張していくことも可能になった。
今後のシステム展開について
今回稼働させたシステム以外にも多数の業務システムが存在しており複雑に連携しあっている状況です。Salesforceを活用する範囲を拡大させ、さらなる業務効率化を進める「フェーズ2」の検討を進めています。その際にも今回のシステム切替の経験を活かして、力を貸していただきたいと考えていますので、引き続きよろしくお願いします。
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